11月下旬、文学フリマ後の集まりで、
というわけで、大体一週間毎に各メンバーが一つずつ、記事を執筆することになりました。
トップバッターは発案者。言い出すんじゃなかった。
"宇宙人"というものについて、皆様はどうお考えであろうか。
いきなりこういう書き出しで始めると、風前会がまるで健康食品を売りさばく怪しからん団体と勘違いされてしまいそうなので、予め断っておこう。文芸風前会は、極めて真っ当な文芸団体である。
ただメンバーのひとりが、宇宙人にとりつかれているだけなのだ。
さて、宇宙人である。
恐らく大半の方は、この単語に大変胡散臭い空気を感じたと思われる。
実際、なかなか胡乱な言葉だ。少なくとも、あまり顔を合わせないタイプの知人がこういう台詞を吐いてきたら、今後の付き合いを真剣に考えたくなる。不信感をあおる単語なのだ。
ところが、この信用できない言葉が、私の書く小説には頻出するのである。
先日の文学フリマに出品した「漁り火」にも、宇宙人同士の対話シーンがあるし、最近個人的に投稿した小説には、どてらを羽織って「薬缶王」を名乗るアヤシイ宇宙人が登場する。
この語が最も多用されたのは、約一年半かけて書き散らかした十四万文字の怪作『不法滞在宇宙人』であろう。
架空の町を舞台にする「うろな町計画」という企画で書かせていただいたこの不気味な作品は、タイトル通り非合法的に滞留する宇宙人と大学浪人生という救いようのない男二人の嫌な同居生活を描いた似非SFコメディで、大凡三十は投稿されていたはずの他作品と、一切方向性が被らなかったという、実に足並みのそろわない作品であった。
その他、ボツになったものや黒歴史を含めると、拙作の宇宙人含有率は優に六割を上回るのである。一作平均五千字程度と考えると、大体二万字を超えた辺りで三人目の宇宙人が出没するくらいか。
これは明らかに異常な数値である。
つーかほとんど病気だこれ。
それほどまでに私が宇宙人という概念にとりつかれたようになるのは、ひとえにこの設定が話を作るうえで、非常に便利であることに尽きる。
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赤木 (日曜日, 17 9月 2017 14:20)
よお三谷くん