ヒッチコックを観てみませんか?(担当:佐藤)

 

 はじめまして、佐藤です。悩んだので、日本で一番多い名字をペンネームにしてみました。よろしくお願いします。

 

 さて、早速ですが、この記事をご覧の皆様はアルフレッド・ヒッチコックをご存知でしょうか?サスペンス映画の神様とも称される、20世紀を代表する映画監督です。著名な作品に『北北西に進路を取れ』、『サイコ』、『鳥』などがあり、サスペンス以外にも様々な映画でその発展に大きく寄与しました。

 

 なぜ私がこの監督の作品をお薦めするかというと、まず、ヒッチコックという人がすなわち映画の基本を作った人であるからです。例えば、『サイコ』。大雑把にこの作品の概要を説明すると、とあるモーテルで行方不明になった妹を探している姉と探偵が、モーテルに潜む殺人鬼によって事件に巻き込まれるという話です。エド・ゲインという男の実話に基づき作られている映画ですが、今のサスペンス映画では常套とされる演出の数々はここで生まれました。かの有名なシャワーシーンは、横領という罪を犯した女性が葛藤する内の一幕のように描かれ、そこで何の前触れもなく殺人は起こります。モノクロでも凄惨な映像や音楽(ぜひ観て体感して頂きたいです)は、後の数多くの映画に強い影響をもたらしています。このように、ヒッチコックの映画や演出技法は現在の映画界にも関わりが深く、ぜひともその世界に触れてほしいと思ったのが、理由の一つです。

 

 そして、もう一つ。こちらは少し私情も混じった理由となりますが、どうかご容赦ください。今年はアメリカ映画がかなり流行しましたよね。スターウォーズ待望の新作、アメコミ映画の大量輸入、エトセトラ。それに伴いまして、私の趣味に対してこう言ってくれる方も増えました。「僕(私)も映画ハマってるよ!面白いよね!」…とてもとてもありがたい事なのですが、それに対して私が語りたくて挙げるタイトルは、大抵空振ってしまいます。マイナータイトルを挙げているわけではないのです。『時計じかけのオレンジ』とか、『カサブランカ』とかが空振ってしまうのです。そういった事が多いのがとても寂しいので、どうにか同好の士を増やすべく、特によく知っているヒッチコックの映画をお薦めしています。そこから、いわゆる誰もが見た映画にたくさん興味を抱いてくれたらなと、そんな風に思っています。前述した3本の映画はいずれも、いま観ても遜色ない面白さがあると思っています。もしよかったら、ヒッチコックワールドに一歩足を踏み入れてみませんか?

 

少々おまけなのですが、個人的には『ハリーの災難』という映画がとてもお薦めです。嫌われ者、ハリーの遺体が色々な人に蹂躙されまくる様を描いたブラック・コメディ映画です。興味のある方はぜひ!